Crystal Dynamicsは、象徴的なトゥームレイダーシリーズの開発スタジオとして、「変化するビジネス環境」に起因するさらなるレイオフを発表しました。これは2025年に入って2度目の人員削減であり、Microsoftが7月にPerfect Darkリブートをキャンセルした後に行われたものです。このプロジェクトはThe Initiativeと共同で進められていました。
Crystal DynamicsはLinkedInでの声明で、解雇された人数を明らかにしなかったものの、多くの元従業員がキャンセルされたPerfect Darkリブートに関わっていたことを明かし、レイオフとプロジェクト終了の直接的な関係を示唆しました。同リブートを主導していたThe Initiativeは、約9,000人の削減が行われたMicrosoftの大規模な人員整理に伴い閉鎖されました。
同スタジオは、トゥームレイダーシリーズの将来が「影響を受けていない」と再確認し、Amazonがパブリッシャーを務める新作の開発が進行中であることを明らかにしました。シリーズの前作は2018年の『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』で、2024年に公開された最新のプロモーションアートは新作の開発を示唆していますが、発売時期はまだ発表されていません。
これらのレイオフは、Microsoft傘下の部門が大幅な再編を進める中での、ゲーム業界全体の不安定さを反映しています。資金削減によりFPSプロジェクトをキャンセルした独立系スタジオのRomero Gamesも含む、他のスタジオにおける同様の人員削減が業界の課題を象徴しています。この不安定な状況が労働者の組合結成への動きを後押ししており、特に2025年8月には、Microsoft傘下のActivision BlizzardのDiablo開発チーム450名以上が労働組合結成に賛成票を投じました。同様の動きは、World of Warcraft、Overwatch 2、Bethesda Game Studiosのチームでも見られています。
Embracer Groupが2022年にCrystal Dynamicsを買収しましたが、今回のレイオフの具体的な人数はまだ公表されていません。スタジオは、影響を受けた従業員に対して支援と資源を提供することを約束し、市場の変動に対応する中で現在のスタッフとファンに感謝の意を表明しています。
業界が企業再編や市場の変化に適応し続ける中、Crystal Dynamicsの今回のレイオフは、コンソールゲーム業界で長年の歴史を持つスタジオですら直面する厳しい現実を改めて示しています。