ロストソウルアサイドは、Ultizero GamesがSonyの支援を受けて開発したアクションアドベンチャーRPGで、2025年8月29日にPCおよびPlayStation 5向けに正式リリースされました。10年以上にわたる開発期間と、元々5月発売予定からの3か月延期を含む複数回の延期を経てのリリースでしたが、プレイヤーや批評家からは賛否が分かれる評価となっています。
もともと『ファイナルファンタジー15』に触発された一人の開発者による個人プロジェクトとして始まり、その後スタジオ規模の取り組みへと発展した本作は、スタイリッシュな戦闘、美しいビジュアル、そして次元の侵略者と戦い姉を救う物語といった魅力を約束していました。しかし、Steamなどのプラットフォームでの初期プレイヤーレビューでは、いくつかの問題点が発売体験を損なっていることが指摘されています。
共通の不満点としては、音声ミキシングや英語吹き替えの質の低さ、平凡なストーリー、独特なチェックポイントシステム、そしてさまざまなパフォーマンスの問題が挙げられます。特に、多くのプレイヤーがプロローグのカットシーン(事前レンダリングされた4K、30fps動画)でのスタッターやグリッチを報告しており、一部のハードウェア構成での再生中断が起きています。
このフィードバックに対して、Ultizero Gamesは問題を認める声明を発表しました。チームはカットシーンや全体的なゲームプレイパフォーマンスを滑らかにするため「最適化に積極的に取り組んでいる」と明言。「今後のアップデートで改善を図り、より快適なゲーム体験を提供する」と約束し、これまでコミュニティが被った不便について謝罪しました。
技術的な問題はあるものの、多くのプレイヤーはゲームのビジュアルのリアリティや戦闘メカニクスを称賛しており、一方で移動アニメーションやカメラ操作の一部に全体的な品質を損なう要素を感じたという意見もあります。これらの評価の分かれ具合は、発売直後のSteamにおけるMixed評価にも表れています。
このような状況は、特にソロからチームベースへと展開した長期開発を経た野心的なインディー作品において珍しいことではありません。複数プラットフォームへの最適化や、継ぎ目のないパフォーマンスと物語品質の達成といったプレイヤーの期待に応えることは、現在のゲーム開発における大きな課題のままです。
今後のパッチを待つコミュニティに対し、PCとPS5両方のプラットフォームで提供されているデモ版は、『ロストソウルアサイド』の戦闘アリーナやストーリーの一端を垣間見せ、初期の粗さを抱えつつもプレイヤーの興味を引きつける試みとなっています。
本作の現状は、磨き上げられた体験を提供するための多様で複雑な開発の歴史の中で、開発者が抱えるプレッシャーに関する議論を改めて浮き彫りにしています。いくつかの修正を約束した今、Ultizero Gamesはプレイヤーの信頼を取り戻し、この長く待たれたタイトルのビジョンを完全に実現することを目指しています。