Gearboxの開発責任者でありCEOのランディ・ピッチフォードは、PCでのパフォーマンス向上を目的としたボーダーランズ4の重要な初日パッチを正式に発表しました。これはローンチ前にユーザーから寄せられたパフォーマンスへの懸念を受けての対応です。同作は2025年9月12日にPlayStation 5、Xbox Series XとS、そしてSteamおよびEpic Games Store経由のPC向けに発売され、続いてNintendo Switch 2でもリリース予定です。
ピッチフォード氏は、この初日パッチは「多くの改善をもたらす」ものの、古いハードウェアを使用するプレイヤーは依然としてパフォーマンスの問題に直面する可能性があると強調しました。最低動作環境を満たさないPCでのプレイは事実上不可能と断言しており、「お使いのシステム上でゲームが動作していること自体が奇跡」であると述べています。特に、複雑なゲームエンジンを採用しているため、古いマシンで激しい戦闘中に安定したフレームレートを維持できるのは驚異的であるとのことです。
また、ストレージの種類にも言及し、従来のHDDからの起動ではSSD利用時よりもカクつきが発生しやすい可能性があると指摘しました。パッチはゲームプレイの最適化を目指していますが、老朽化したハードウェアを補えるものではなく、先端技術を駆使するAAAタイトルに共通する課題であると説明しています。
PCのパフォーマンスに関する懸念は、Destructoidなどによるテクニカルプレビューや早期インプレッションから生じました。特にDestructoidのスコット・デュウェ氏によるプレビューでは、当初グラフィックの不具合や不安定さが指摘されましたが、これは一部ハードウェアの故障に起因し、ゲーム全体の問題ではなく特定システム固有のものであると後に説明されました。2K PRおよびGearboxとの連絡の結果、多くの深刻な問題は解決済みとのことです。
この発表は、PCゲーマーにとって最新のAAAタイトルである『ボーダーランズ4』を快適に楽しむためには推奨スペックの遵守が不可欠であることを改めて示すものです。本作の広大でシームレスなゲーム世界の設計は、強力なハードウェアサポートを必要とします。
発売後もGearboxは、ダウンロードコンテンツ(DLC)、無料アップデート、週間イベントなどの継続的なサポートを展開し、プレイヤーのエンゲージメント維持を計画しています。IGNのインタビューでゲームのナラティブチームが明かしたとおり、より現実的なストーリー展開を特徴とする新たな物語に期待するユーザーは、9月の発売に向けてシステムの準備を整えておきたいところです。
『ボーダーランズ4』のローンチ戦略は、リリース後の最適なプレイ体験提供において継続的なパッチ配信やサポートが必須であるという、ゲーム業界全体の潮流を反映しています。同時に、PC環境特有のハードウェア互換性やパフォーマンス面における課題も浮き彫りにしています。
世界中のゲーマーが発売を待ち望む中、Gearboxがパフォーマンス制限とパッチ計画についてオープンに情報を共有したことは、次世代ゲームの技術的要求に対応しつつユーザー体験を管理する積極的な姿勢の現れと言えるでしょう。



