マイク・ブースは、伝説的な協力型シューティングゲーム『Left 4 Dead』のリードデザイナーとして知られており、過去作で称賛された4人協力プレイのフォーミュラを再訪・拡張する新プロジェクトを発表しました。本作は内々では「プロジェクト・タコマ」と呼ばれ、テレビ・映画作品『LOST』や『ウエストワールド』で知られるJ.J.エイブラムス率いる制作会社のゲーム部門、Bad Robot Gamesにて開発されています。
ブースは『Left 4 Dead』のSubredditに投稿したメッセージで、本作について「もし私の過去作で味わったチームワーク、緊張感、リプレイ性を楽しんだなら、この作品もきっと興味深く感じるだろう」と述べました。また「この協力プレイのフォーミュラを長い間探求したかった方法で拡張している」と語り、ジャンル内での革新を志向していることを示唆しています。
ゲームはまだ初期開発段階にありますが、興味のあるプレイヤーはbadrobotgames.comのアンケートを通じて今後のプレイテスト参加に申し込むことができます。アンケートではプレイヤーのプラットフォームや入力デバイスの好み、さらに『Apex Legends』『PUBG』『Fortnite』などの人気シューティングへの親しみ具合についても質問されます。併せて、プレイテスト参加には高性能PC環境が要求され、RTX 3070かRX 6800相当のGPU、8GB VRAM、32GB RAM、Core i7以上のCPUが必要となっており、高い設計目標が伺えます。
この発表は、『Back 4 Blood』が発売されてからほぼ4年後のもので、同作は『Left 4 Dead』のフォーミュラを進化させたゲームですが、ブースは開発に関与していませんでした。『Back 4 Blood』はタートルロック・スタジオが開発し、評価は賛否両論でしたが批評家からは一定の称賛を受けていました。一方、プロジェクト・タコマは2022年からBad Robot Gamesのクリエイティブ最高責任者として直接ブースのビジョンが反映されている点で異なります。
ブースはこれまでValveやBlizzardの主要フランチャイズに携わり、FacebookのOculus Rift部門ではVRの先駆的な取り組みにも貢献してきました。その豊富な経験とBad Robotの資源・専門知識が結びつくことで、プロジェクト・タコマは協力型シューティングの分野において大きな影響を与える可能性を秘めています。
協力型シューティングは最近、『GTFO』や『ディープロックギャラクティック』などのタイトルが強力なプレイヤーベースを獲得し、業界全体では没入感の高いチームベースの体験への需要が高まっているのがトレンドです。ブースのプロジェクト・タコマは、協力プレイのメカニクスやリプレイ性がかつてないほど重要視されるこの時流に登場する作品となります。
具体的な発売日やさらなるゲームプレイの詳細はまだ明かされていませんが、開発初期段階からプレイヤーを参加させ制作に反映させるコミュニティドリブンなアプローチが取られている点は注目に値します。『Left 4 Dead』シリーズや協力型シューティングのファンは、今後のブースの新作に強い関心を寄せることでしょう。



