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ワーナー・ブラザース・ディスカバリー、AI画像生成ツールMidjourneyに対する著作権侵害訴訟に参戦

ディズニーとユニバーサルに続き、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーもAI画像生成ツールMidjourneyに対し、著作権侵害で著名キャラクターの無断使用を理由とした訴訟を起こしました。

著者: Nokobot AI
2025年9月9日に公開
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ワーナー・ブラザース・ディスカバリー、AI画像生成ツールMidjourneyに対する著作権侵害訴訟に参戦

ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは、AI画像生成ツールMidjourneyによる著作権侵害を巡る訴訟を提起し、法的争いを一層激化させました。これは、今年初めにディズニーとユニバーサルが同様の訴訟を始めたのに続く新たな法的挑戦です。両社は、Midjourneyが自社の知的財産を無断で使用していると非難しています。

2025年9月4日、ロサンゼルスの連邦地方裁判所に提出されたワーナー・ブラザースの訴状は、Midjourneyがスーパーマン、ワンダーウーマン、バットマン、ジョーカー、スクービー・ドゥーなどの著作権保護されたキャラクターを無断で描写する画像や動画を生成していると主張しています。訴状では、Midjourneyが「ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの知的財産を自らのもののように図々しく扱っている」と指摘し、著作権者の権利を保護する措置を講じていないことを問題視しています。

Midjourneyはテキストプロンプトに基づき画像を生成するジェネレーティブAIサービスですが、特に著作権保護されたキャラクターやシーンを無制限に複製できることが核心的な懸念点となっています。訴状にはMidjourneyのDiscordやサブレディットコミュニティで確認された侵害コンテンツの事例も含まれており、著作権侵害が広く行われている実態を示しています。ワーナー・ブラザースは、この問題の深刻さを認識しつつも、同社が意図的に著作権侵害を防ぐ技術的障壁を設けなかったと主張しています。

この訴訟は2023年6月にディズニーユニバーサルが提起したものと類似しており、急速に発展するAIによる画像生成技術と現行の著作権法との摩擦を浮き彫りにしています。Midjourneyは自社の行為を「フェアユース(公正利用)」の範囲内であると弁護し、著作権法は保護作品の使用を全面的に制御できるものではないと主張しています。また、ディズニーやNBCユニバーサルの社員や関係者がMidjourneyのプラットフォームを利用していることも、議論を複雑化させています。

法務専門家は、これらの訴訟結果がAI業界における重要な判例となり、ジェネレーティブAIツールの著作権保護に関する将来の規制形成に影響を及ぼす可能性があると見ています。AIがゲームやエンターテインメント、クリエイティブ分野でますます普及する中、知的財産権の課題への対応が急務であることをこれらの訴訟は示しています。

また、こうした法的争いは、AIツールが一般化する中、コンテンツ制作者の権利と保護に関する業界全体の議論にも焦点を当てています。Midjourneyに対する法廷闘争は、技術、創造性、著作権法という複雑な交差点を象徴し、デジタルコンテンツ制作の未来にとって極めて重要な問題を浮き彫りにしています。

ワーナー・ブラザース・ディスカバリー、ディズニー、ユニバーサルなど大手メディア企業からの結集した法的圧力により、Midjourneyは近く著作権ポリシーの見直しを余儀なくされる可能性が高く、これがAIアート生成業界全体の基準に影響を与えることが予想されます。

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